自由に楽しく分析して生きる道

超ポジティブな思想哲学:海外目線をからめてオチのある話を書きます。

できることできないこと 脳の不思議

能力には、偏りがある。サヴァン症候群と普通の得意も紙一重だし、グラデーションのように穏やかな線引きがあると思う。


高校時代にとにかくカタカナの名前が覚えられない友達がいた。つまり、日本史の暗記はできるのに、世界史になると記憶力が半減する。そんな彼女の得意技は、数字と指の動きの関係。彼女は他人の指の動きを何気なく追ってしまうクセがあった。つまり、誰が電話をかけているのを見ると、その電話番号を思い出すことができた。


ある時、偶然そんな話になって、

「ちょっと待ってね、思い出すから。。。。」

と言って、指の動きを再現しながら、

「えっと、さっきかけた電話番号は、98-7654でしょう。」

と6桁の我が家の電話番号を当てて見せた。


つまり、彼女は、カタカナについては、凡庸な能力、指の動きに関しては、なんちゃってサヴァン?


私には指の動きは、記憶できないけど、似たようなことができる。意味のない音そのもの記憶とその再現。例えば、

「しょうゆをとって」

と言われたのが聞こえなかった、正確には聞き取れなかったけど、音は拾っているとする。

「何?」

と聞き返す間に私は耳に音を再現しているから、相手が答える前に大抵、さっき何を言ったのかがわかる。


おそらくこれは、脳の言語の処理速度が追いついてないからではないかと思う。聞き取りにくいと言う環境の中で、音を拾うことはできても、拾った音を言語に置き換える作業が間に合っていないのではないかと思う。


この作業は、かなり遅延することもあって、5分後くらいにやっとさっき何を言われたのが理解できることもある。


あー、さっき悪口言われたのか。。。気づくの遅かった。。。と思うこともあるから、脳のプロセスの過程で、作業がシングルタスクであることの暗示なのかもしれない。